奴
大谷 透
2025
紙にシルクスクリーン印刷、マグネット
17 × 10.5 × 2 cm
各エディションには、折り紙に使用されたものと同じイメージのプリントが含まれます
限定12部(全てユニーク)、アーティストによるサイン・ナンバリング入り、アーティストプルーフ2部
Price
¥54,400
エディション
本作は、大谷透の制作における新たな重要な展開を示すものである。拾得した紙や既存の素材を用いるのではなく、作家自身が春画の白黒図像をシルクスクリーンで刷り、全12枚それぞれに異なる構成で印刷した。その後、折り紙の技によって平面を立体へと展開しているー形は、江戸期に男性への呼びかけとして広く用いられた言葉でもある古典的な造形「奴」を踏襲している。
この造形は大谷の既存の作品には前例を持たないが、与えられたモチーフに関して、シリーズ的なアプローチ、想像力豊かな展開、形式のバリエーションといった特徴は変わらず見出される。折りの恣意性と印刷モチーフの偶然性とのあいだに生じる緊張関係は、大谷がこれまで描画や絵画において用いてきた、支持体の制約や特性を巧みに活用する方法と響き合っている。
さらに《奴》は、秘匿と顕示の微妙な戯れを展開する。折り紙/衣服の襞のあいだから身体の断片が不意に現れ、春画的な情景が垣間見える瞬間は、あたかも実験的なストリップショーの一幕のようである。