ピーエル・ルギヨン

ピーエル・ルギヨン1969年生まれ。現在、ブリュッセル(ベルギー)在住。

パリ第1パンテオン・ソルボンヌ大学にてビジュアルアーツを学び、美術出版者、美術評論家としてのキャリアをスタートさせたルギヨンは、レイモンド・ヘインズやマリレン・ネグロなどのアーティストと本を制作したり、ページ新聞「Sommaire」を運営してきた(アネット・メサジェ、ロマン・シグネール、ハンス=ペーター・フェルドマン、トーマス・ヒルシュホーン、ハンス=ウルリッチ・オブリストなどが参加)。

ルギヨンの多層的な活動は、イメージの生成や再生成の、そして美術史が書き換わる方法論を軸に構成されている。90年台初頭からこのような彼の関心は様々な形式や様式で作品として昇華されてきた。例えば、コンテクストに応じて編集や語り口を対応させたスライドショーシリーズ(このうちのいくつかはポンピドゥセンターに収蔵されている)、動的インスタレーション/映写/パフォーマンス作品「スクリーンの約束」、アメリカ人写真家ダイアン・アーバスが雑誌のために撮り下ろした写真をオリジナルプリントのように展示する「Printed Retrospective」、18世紀から現在に至る123枚のアーティストの名刺のファクシミリ(複元)をまとめた本「Oracles」などが挙げられる。

2013年以降、ルギヨン作品の元となるコレクションは、彼がブリュッセルに設立したMuseum of Mistakes(間違い美術館)に収蔵され、2020年にチューリッヒのエディションパトリックフレイによって出版された本「The Museum of Mistakes」に詳しく紹介されている。

ルギヨンの作品は2019年、資生堂ギャラリー(東京)で開催された展覧会「Surface and Custom」に展示された。

最近の個展:「Arbus Bonus」フライ美術館、アメリカ、シアトル、2019年、「見習うParler aux yeux Learning by Looking」ォンダシオン・ペルノー・リカール、フランス、パリ、2019年、「間違い美術館:バーナム」、MRAC-Occitanie、フランス、セリニャン2015年、「間違い美術館:Art contemporain et lutte des classes」、Wiels、ベルギー、ブリュッセル、2015年。