アドリアン・ルッカ
Floraison 2
2021
Schoellershammer Duria 150g 紙にアクリル、 鉛筆、インク
28 × 34 cm
作家によるサイン・題名・日付入りの26枚のオリジナルドローイング
額装なし
国内配送に限り、額装オプションもございます。ご希望の方はこちらからご連絡ください
Floraison 2 [フロレゾン、フランス語で「咲きほこる」] は26枚のオリジナルドローイングのシリーズで、それぞれA-Zのアルファベットに対応している。
作品はすべて同一の数学的計算をベースとした独自の表現である。表象された形は、変動・非反復・不完全な対称性などの法則に導かれた複合的プロセスを伴う、アルゴリズムに基づいている。
これらのドローイングは手作業(彩色部分)とドローイングマシン(インクと鉛筆の部分)を併用して制作されており、偶然による部分は皆無である。シンボルやパターン、描画技法は緻密に選択され、まるで植物が最後に衰弱するまで、根を張り、育ち、花を付けるかのように、複雑傾向を強めたのち希薄さを増す、進化し続ける要素の集合体を形作っている。
使用されている色調は幅広い色収差を含み、文化や個人によって「青」「緑」「グレー」の間で定義が大きく分れるだろう。特筆すべきは、日本人が20世紀中盤まで青と緑の明確な区別をしてこなかったことに強く関心が向けられていることである。今日でさえ、日本では「青い」という形容詞が青色のシャツや青い空と同様に、信号機の「緑」色のライトやいくつかの「緑」色の野菜に対しても使われている。
タイトルが示唆するように、このシリーズは植物や花の変異についての様々な比喩を提示するが、同時に、このアーティストが活動開始当初から取り組んできた、幾何学や光への関心を反映した星座や星に関するモチーフも見て取れる。特にFloraison 2は、ローマで制作された Dentelles de lumière[光のレース] (2018年)に結実した、ステンドグラスに関する研究を踏まえている。
このシリーズ作品は、2021年5月15日から6月14日の期間、Keijibanにて初めて展示されたものです。