B・イングリッド・オルソン

B・イングリッド・オルソンは1987年デンバー生まれ、シカゴ在住。

B ・イングリッド・オルソンの作品は、写真、彫刻、建築の形態をとることがあるが、彼女は自らの身体を通じて、我々の身体が特定の空間や物体とどのような関係を持ち得るかを探究している。彼女は、我々が「存在」や「不在」、「符合」や「分裂」をどのように体験するかを明らかにする。端的に言えば、スピノザが提起した「身体は何ができるのか?」という哲学的な問いを追求しているのである。

彼女の綿密に構成された画像は、肉体の断片を取り込み、鏡やフラッシュ、切り抜きや重ね合わせを駆使して、さまざまな視覚的平面を伸縮させる。ここにおいて、身体は「配置される」と同時に「分離」し、「知覚される」存在であると同時に「知覚する」存在として体験される。彼女の彫刻やインスタレーションは、この体験を、有機的なものと機械的なものが融合するオブジェや構造物を展開することで拡張し、精神的に形成された模型や 義肢のような形をとり、時には、視点の変位や反転を通して、鑑賞者の身体が関与するようなより大きな構造物にもなるのである。

B・イングリッド・オルソンの作品を取扱うギャラリー:i8 Gallery (レイキャビク)