バティア・スーター
道具 / Tool
2022
観音折りの4枚のポスター(アラベール紙70kgにオフセット印刷)、表面に里紙(とび色)を施した箱に収納。
ポスター:48 x 30 cm (開いた状態)
箱:13 x 31 x 2.5 cm
限定80部、作家によるサイン・ナンバリング入り、アーティストプルーフ8部
Price
¥11,000
エディション
「道具/Tool」は4本で1セットのフォーク(2本が銀、2本がプラスチック)がそれぞれの紙に印刷されている。劇的なまでに拡大され、わずかに歪められたこれらのオブジェが、黒い背景を背に自らの存在感を見るものに訴えかける。そして、畳まれて特製の箱にするりと収まるのである。
彼女のいくつかの過去の作品同様、この作品においてバティア・スーターは、分類学的視点と「もの」性を取り上げている。アーティスト自らの風変わりなカトラリーコレクションを自身が撮影した。この4つのイメージは、まるでフォークの通常の特徴と同様に、起こり得る変形や奇妙な形状にも注意を向ける、キッチン用品カタログのサンプルのようである。カール・ブロスフェルトの、植物のクローズアップ写真が、ごく普通のモノの中に隠された形の特殊性や多様性のみならず、奇異かつほとんど威嚇的と言ってもいいほどの「捕食」のためのツールに焦点を当てていたことを思わせる。
工芸の伝統が尊ばれ、食卓では箸が好まれる国である日本では、文脈から切り離されたフォークというオブジェ自体が独特の奥行きも獲得し、このようなごくありふれたものの解釈ですら、コンテクストが形作ることを際立たせている。
展覧会
バティア・スーターの展示は2022年2月15日から3月14日の期間、Keijibanにて行われました。