エリカ・バウム

エリカ・バウムは1961年ニューヨーク生まれ、ニューヨーク在住。

1990年代半ば以来、エリカ・バウムは書籍、新聞、図書館、その他の記号の集積から言葉やイメージを収集してきた。写真というメディアを通じて、これら日常の断片を集め、切り取り、拡大し、並置することで、具体詩やコンセプチュアル・アート、さらにはピクチャーズ・ジェネレーションの美学を想起させる構成へと昇華させている。しかし、このような作品は独自の特異性と統一性を発展させてきており、多くは長期的なシリーズとして展開される。例えば、《Blackboards》では、大学の黒板に書かれた儚いチョークの書き込みが、まるで考古学的証拠のような価値を持つものとして提示される。《Card Catalogues》では、図書館の索引カードのあり方や条件を探り、その中に潜む奇妙さや偶然のユーモアを明らかにする。《The Naked Eye》では、半開きのペーパーバックの端を捉え、視覚的・言語的断片が詩的に衝突する瞬間をとらえている。

エリカ・バウムの作品を取り扱うギャラリー:Bureau (ニューヨーク)、Crevecoeur (パリ)、Klemm’s (ベルリン)。