渡辺豪は1975年兵庫県生まれ、東京都在住。
愛知県立芸術大学大学院在籍中より3DCGを用いた作品の可能性を探求し始める。2002年にポリゴンで構成された顔にヒトの皮膚画像を貼り付けた作品《フェイス》を発表、《フェイス(“ポートレート”)》シリーズへと展開していく。2009年頃からは同様の手法を用いながらも、モチーフを作家自身の身の回りにある本や食器、部屋などへと移し、身近な風景が物質的な制約や光学的な法則から離れて動き、変化をみせるアニメーションを制作している。近年は展示空間をアニメーションから延長される場所と捉え、複数チャンネルのインスタレーション作品を発表するなど表現の幅を広げている。作品がもたらす整合性を欠いた物の在り様や光の振る舞いは、普段自明のものとして見ている世界を撹乱し、私たちが何を見ているのかを静かに問いかける。