石川県金沢市高岡町18-13
2024
紙に粘土スタンピング
45.5 × 38 cm
限定15部(全てユニーク)、作家によるサイン・題名・日付入り
「disassemble」は、1つの立体を2次元の表面に展開したような構成を表す、15枚のそれぞれが異なるスタンピングのシリーズで構成されている。大野晶の作品に典型的なプロポーションを持つ彫刻は、文字通りシートに印刷され、特異な順序で四方に広がっている。まだ新鮮な粘土が紙の上に沈殿し、素材そのものが、かつてその一部であった風景を小宇宙に内包しているかのように、丘や谷、尾根や溝、穴や三角州といった生き生きとした領域を、作り出している。絵画と彫刻の架け橋となり続ける大野が、紙の表面に地質学の神秘と偶然を見出したとしても、何ら不思議ではない。
大野晶は1990年リューネブルク(ドイツ)生まれ、東京在住。
大野晶の作品は主に最小限のフォルムと、限られた、しかし繊細な色彩のレパートリーを持つ小さな粘土彫刻で構成されている。しかし、これらの作品が見せる控えめさと明らかな遊び心は、その強い分析的野心を隠し続けることはない。
最も古風で直接的な立体造形の方法である粘土造形の実践のみを通して、大野は原初的な構造に立ち戻ることへの関心を示している。各作品は、裂傷、溝、押しつぶすか広げるか、くり抜くか加えるかといった、ほんのわずかな本質的な介入を受けるだけである。多くの場合、これらの痕跡は、作品に残る手や指の跡を含め、指の存在を証明している。大野の作品は基本的に触覚的だが、それは単に手のひらサイズだからというだけではない。
しかし、彼女の作品に曖昧さ、ひいては力を与えているのは、厳密な脱構築の域を超え、絵画の領域と対話するからである。粘土につけられたマークは、バロックの緞帳や抽象絵画の鮮やかな表面を思わせる。それらは、ロバート・ライマンの筆跡やルチオ・フォンタナの穿刺、あるいは多くの場合、他のまだ定義されていない幸福な絵画的発明を想起させる。この意味で、アーティストが彫刻の文法を探求しているとすれば、それは彫刻に絵画の言葉を語らせることなのだ。
大野晶の作品を取扱うギャラリー:XYZ Collective (東京)
大野晶の展示は2024年03月03日から04月06日まで、Yonkaiにて行われました。
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