ジャクリーヌ・メスマケール
Versailles - Le Château
2023-2024
紙製スリーブに写真20枚
スリーブ: 9.2 x 6.5 x 0.7 cm / 写真: 8.8 x 6.3 cm
限定94部、ナンバリング及びアーティストのスタンプサイン入り。アーティストプルーフ20部
この新しいエディションは、ジャクリーヌ・メスマケールがKeijibanのために制作した6作品目のもので、2023年12月に94歳で急逝するまでの最後の数ヶ月間に構想され、制作された。ヴェルサイユ宮殿を撮影した20枚のモノクロ写真で構成される観光画帳は、本来の宮殿の写真からメスマケールがブリュッセルの自宅で撮影した写真に置き換えられている。鏡の間、ルイ14世の寝室、マリー・アントワネットの内部キャビネットの代わりに、壁紙の断片、乱雑な作業台、置物で飾られた本棚が紹介されている。
ここには、ジャクリーヌ・メスマケールの作品を構築する上で欠かせない2つのモチーフがある。彼女のアトリエ/アパートとベルサイユである。前者は彼女にとって、芸術的実践が日常的に行われる場所であるだけでなく、それ自体が主題であり素材でもあった。後者については、少なくとも代表作『Versailles avant sa construction』(1980年)(建築前のベルサイユ)以来、彼女らしい感嘆といたずらを織り交ぜながら、歴史の舞台裏を探るための口実となってきた。この2つのモチーフの融合は、究極の融合ではないにせよ、ここでは心を揺さぶる次元を獲得している。この写真の置き換えは明らかに皮肉であるにもかかわらず、まるでアーティスト自身が歴史の一部となる時が来たことを認識したかのようだ。
ジャクリーヌ・メスマケールの展示は2024年3月15日から4月14日の期間、Keijibanにて行われました。