榎本耕一は1977年大阪生まれ、東京在住。
榎本耕一の作品は挑発的であり、観る者の目を眩ませる。彼の絵画は、広大かつ妙技に満ちた構成の中に多数の面、モチーフ、スタイルを組み合わせ、コラージュ効果や重ね合わせの技法を駆使している。それゆえに、観る者に対して一つの挑戦として立ちはだかり、作品は、解釈に全力を尽くすか、さもなくば立ち去るかを迫るのである。しばしば、大きな人間や動物の姿が、まるで目でこちらに語りかけるかのように迫ってくることさえある。
キャンバスの表面を飽和させ、幾重にも重ねた層の中にその奥行きを探求することで、榎本は巧妙な視覚装置を生み出しているように見える。それは、しばしば彼の作品の背景を占める巨大都市東京のようなものであり、そこでは一見相反する記号が目まぐるしい速度で交錯する。パオロ・ウッチェロとマクドナルド、ロックバンドKISSと鳩、『タクシードライバー』とスマートフォンが交わる空間である。
この旺盛な創作活動は、一種のエクソシズムとも読める。あるいは、哲学者ドゥルーズとガタリの言葉を借りるならば、壮大な「スキゾ分析」として捉えることもできる。そこは、自画像と社会文化的分析が交錯する場であり、表象のコードが現代の主体性という万華鏡によって揺さぶられる場であり、私たちの欲望と疎外のカタルシス的な増殖が可視化される場である。
榎本耕一の作品を取り扱うギャラリー: TARO NASU(東京)、Nonaka Hill(ロサンゼルス、京都)。