ローレンス・ウィナー

 

ローレンス・ウィナーは1942年にニューヨークで生まれ、202112月に同地にて逝去した。

ローレンス・ウィナーは過去60年間に亘り、アート界を牽引し続けた中心的な人物である。彼は、その作品の物質性、置かれた状況、流通や受容を通じて、アートに対する理解そのものを刷新することに貢献した。

ウィナーの表現は、彫刻、パフォーマンス、アーティストブック、サウンド、映画など多岐にわたるものの、最も広く知られるのは言語やタイポグラフィーの彫刻的利用であり、「コンセプチュアルアート」と呼ばれるアートに意識的に、ただし意思に反して、寄与してきた。1960年代以降、ローレンス・ウィナーは、アートギャラリーの壁や本のページ上、ビルのファサードなどの様々なコンテクストにおいて文字やサインによる画期的な作品を発表してきた。これらの文字の一片や格言めいた文章は、観る者に、時間と空間、言語と文化、そしてアートの機能と彼ら自身がどう関わっているのかという実存的な問いを投げかける。ウィナーが言うように、「全てのアートは世界と自分の関係を理解しようと歩む道に立つ道標である」。

彼の作品は世界中で収蔵、展示され、「それがあまりにも多くの国に渡るので、そのリストは作品リストというよりももはや地図帳の見出しのようである」(The New York Times)。

ローレンス・ウィナーの作品を取り扱うギャラリーDvir Gallery (ベルギー、ブリュッセル / イスラエル、テルアビブ)、Lisson Gallery (英国、ロンドン / 米国、ニューヨーク / 中国、上海)Marian Goodman Gallery (米国、ニューヨーク / フランス、パリ / 英国、ロンドン)Taro Nasu Gallery (日本、東京)Thaddaeus Ropac Gallery (英国、ロンドン / フランス、パリ / ドイツ、ザルツブルグ / 韓国、ソウル)Micheline Szwajcer Gallery (ベルギー、アントワープ)。