シルヴィ・エイベルグ

1963年生まれ、ブリュッセル(ベルギー)在住。

1980年台後半以降、シルヴィ・エイベルグはイメージと言葉の相互作用についての作品を制作してきた。彼女は、精密かつ謎めいた白黒/モノクロ写真と文字の組み合わせによる作品でよく知られている。いずれの要素も通常は雑誌、本、その他の印刷物から厳選され、切り取られ、時として拡大される。

これらの作品は、モンタージュ写真の伝統とも呼応しつつ、確かな構成によって制作されている。白と黒のトーンや、描写された要素数が限られているところから厳格な印象もあるが、同時に鑑賞者/読者はこのイメージや言葉の独特の感触の中にあっという間に取り込まれてしまう。停止され、宙に浮いたような動きや偶発的に現れる格言、まるで夢のような人物や詩的な「口籠もり」を捉えようとする私たちは、作品に通底する曖昧さに翻弄されながら彼女の作品に惹きつけられてやまないのである。

様々な印刷技術(写真、シルクスクリーン、グラビア印刷、インクジェット、オフセットなど)を活用したこれらの作品に加えて、エイベルグはイメージと文学の関係へと関心を拡大させたフィルム作品も制作している。これらの作品は、映画の豊かな歴史、そして想像力を掻き立てる映画の力への愛と敬意が込められている。

最後に、シルヴィ・エイベルグは私たちKeijibanのロゴとなったテキスト作品−小津安二郎の「東京物語」に関するテキストからKeijibanの文字のみを切り抜いたもの−を提供してくれたアーティストでもあることを追記しておきたい。

キュレーターのティエリー・ド・デューブに選出され、バレリー・マナーツと共に2003年のベネチアビエンナーレのベルギー代表となる。

最近の個展:Spatial BiasLesage、ブリュッセル、2021Vu.e de dos Le Delta、ナミュール(ベルギー)、2020年。Half-titleShanaynay、パリ、2018年。descendantInstitut de Carton、ブリュッセル、2. bleu et vert(SIC)、ブリュッセル、 2014

シルヴィ・エイベルグの作品を取り扱うギャラリー:Greta Meert Gallery(ブリュッセル)