八重樫ゆいは1985年千葉生まれ、東京在住。
八重樫ゆいは15年以上、以下のような抽象画の真髄を探求することに全てを費やしてきた:無限の色の組み合わせ、平面と奥行きの相互作用、心象描写、キャンバスの限界。しかし彼女はこの壮大で神秘的な命題を、静謐でごく淡々とした手法で成し遂げた。モダニストの探究が物質的なクラフトの条件とここで出会うことになる。布の構造に基づき、彼女の作品は、スケール、道具、色、テクスチャーにおいて既定のルールに従って、同時に即興的にそれを乗り越えながら制作される。多くの場合それはいくつもの層が織り重なる小さな油絵へと結実し、その繊細で卓越した存在感には議論の余地がない。これほど簡明かつ控えめな筆捌きによって素晴らしい視覚的な驚きをもたらす八重樫の立ち位置はさしずめ、アンニ・アルベースとニエル・トロニらの作品が交わるあたりであろう。
最近の個展:「View from here, an occurrence」, LambdaLambdaLambda, プリシュティナ, 2022; 「HINAGA」, La Maison de Rendez-vous, ブリュッセル, 2022; 「purple, black, fog」, Parrasch Heijnen, ロサンゼルス, 2022; 「Yui Yaegashi」, Queer Thoughts, ニューヨーク, 2021.
八重樫ゆいの作品を取扱うギャラリー:MISAKO & ROSEN (東京), Parrasch Heijnen (ロサンゼルス), i8 Gallery (レイキャヴィーク).