Gesture as something
マウンテンカッターズ
2026
磁器
約14 × 8 × 5 cm
限定10部(全てユニーク)、アーティストのサイン入り、アーティストプルーフ1部、パブリッシャープルーフ1部
Price
¥96,000
エディション
「Gesture as something」は、小さな磁器作品として制作されたものである。しわの寄ったような形態をなし、窪みと突起が複雑に絡み合う。タイトルが示唆するように、本作は単なるオブジェクトであると同時に、ひとつの身振りそのものでもある。すなわち、まだ柔らかく繊細な磁器の素材を手でこねる行為である。修正や反復を伴わず、一度きりの動作として行われたその身振りは、痕跡あるいは刻印のように作品に残されている。それはまた、形態の誕生や芸術の先史時代を想起させる原初的な身振りでもある。ある種のアルテ・ポーヴェラ的感性の系譜に位置づけられる本作は、素材性や制作プロセスへの関心に加え、控えめながら象徴的な次元を備えている。こねられた素材は、心臓のような生命の流れを司る器官、あるいは多くの文化において起源や豊穣、生命力の象徴とされる骨盤を思わせる解剖学的な形態を想起させるのである。こうした作品は、記憶と可能性の双方を宿した原型的かつ両義的なフォルムとして現れる。それは完成された化石ではなく、いまなお変容の途上にある化石なのである。